朽廃とは|用語集
朽廃とは
朽廃とは建物が時間の経過によって社会的経済的価値がなくなることを指します。
詳細解説
朽廃とは建物が時の経過によって自然に損傷して、人が住むに耐えられない程度に傷んだ状態をいいますが、人が解体することはもちろん、火災や台風、地震等で倒壊した場合は朽廃にはあたりません。
老朽化して人が住めなくなるといえばイメージしやすいかと思います。具体的には手で押して倒れるぐらいが朽廃の目安と言われることもありますが、朽廃の状態については裁判でも判断が分かれたりと、難しいものなので個別具体的に見る必要があります。
朽廃を認定した判例
下記のような判例があります。
- 築後60年を経過し、屋根瓦がずれ落ち雨漏りの箇所が多く、周囲の壁は崩壊し大穴があき、柱、板類、土台等は腐食して再びそのまま柱として使用できるものはなく、板類も使用に耐えるものはほとんどなく、修理するとしても新築に近い大改造を要する場合。
- すでに63年余を経過し、柱の大半は下部が腐食、屋根には一部雨漏り、周囲の壁も一部くずれ落ち、家屋の西側や北側が相当に傾斜し、倒壊のおそれのある状態で、近隣の人、警察からも警告があった。
老朽化との違い
建物が経年劣化により、建物自体の性能や品質が落ちていく状態をいいます。人が居住することは可能な状態です。
この記事の監修者
代表取締役 /
宅地建物取引士
CENTURY21中央プロパティー代表取締役。静岡県出身。宅地建物取引士。都内金融機関、不動産会社を経て2011年に株式会社中央プロパティーを設立。借地権を始めとした不動産トラブル・空き家問題の解決と不動産売買の専門家。主な著書に「[図解]実家の相続、今からトラブルなく準備する方法を不動産相続のプロがやさしく解説します!」などがある。