作成日:2017.08.21

更新日:2019.09.06

類推適用


意義:直接定めた法規がない場合に、もっとも類似した事項についての法規を適用すること

【詳細解説】

類推適用とは、事案の解決に最適な法規がない場合で、しかもある法規が想定した場面によく似ているものがあるケースのときに、法規の趣旨に従いつつ、その守備範囲を少し広げて解決を図ろうという方法です。

良く類推適用として使われる条文があります。

民法94条:「相手方と通じてした虚偽の意思表示は、無効とする。」

同条2項:「前項の規定による意思表示の無効は、善意の第三者に対抗することができない。」

 この条文は本人が相手方と通じて、虚偽の意思表示をすることを虚偽表示といい、民法では虚偽表示にもとづく法律行為を原則として無効としています。

 

一方、民法第94条2項では、このような虚偽表示にもとづく法律行為の無効は、善意の(=事情を知らない)第三者に対しては主張することができないものとされ、第三者の保護を図っています。

 

上記のように、相手方と通謀してなされた虚偽の意思表示は原則として無効ですが、実際には相手方との「通謀」が存在するとはいえないような事例も多く見られます。

判例では、このような通謀性に欠けるケースであっても、できるだけ94条を類推適用し、善意・無過失の第三者を保護しようとしています。

 

①本人Aが相手方Bの承諾なく、AB間の売買を仮装した場合

②相手方Bが本人Aの承諾なく、AB間の売買を仮装した場合

などは、通謀自体はないものの、類似した関係があるから法律の趣旨(善意無過失の第三者の保護)を類推して、調整を図るようにしています。

【詳細解説】
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