作成日:2017.05.17

利益相反行為


利益相反行為

意義:ある行為が、両当事者の間でそれぞれ利益が反する状態にある行為を意味する。


【詳細解説】

民法826条:「親権を行う父又は母とその子との利益が相反する行為については、親権を行う者は、その子のために特別代理人を選任することを家庭裁判所に請求しなければならない。


 同条2項:「親権を行う者が数人の子に対して親権を行う場合において、その一人と他の子との利益が相反する行為については、親権を行う者は、その一方のために特別代理人を選任することを家庭裁判所に請求しなければならない。」

例えば、親権者が未成年たる子の代理権を利用し自己に対して金銭を贈与するなどの行為などがあります。

この場合は、子供は財産が流出し不利益を被る一方、親権者は利益を得ることになり利益が相反する行為にあたります。

そのような場合には裁判所が介入することで子供にできるだけ不利益にならないように調整するようにしています。

♦参考判例①:最判昭37年10月2日判決
判旨(要約):「親権者が金銭を借り受けるにつき、担保として、子の不動産に抵当権を設定する行為は、利益相反行為にあたる」


♦参考判例②:最高裁昭和48年4月24日判決

判旨(要約):「親権者が共同相続人である数人の子を代理して遺産分割の協議をすることは、かりに親権者において数人の子のいずれに対しても衡平を欠く意図がなく、親権者の代理行為の結果数人の子の間に利害の対立が現実化されていなかつたとしても、民法八二六条二項所定の利益相反する行為にあたる。」


民法108条:「同一の法律行為については、相手方の代理人となり、又は当事者双方の代理人となることはできない。ただし、債務の履行及び本人があらかじめ許諾した行為については、この限りでない。」

とあります。

例えば、AさんがBさんと取引しようとしている時にAさんの代理人になったり、甲さんが乙さんと取引しようとしている時に丙さんが甲乙両方の代理人となったりすることはできないということです。

利益相反行為

このような場合に、一方の当事者に利益となり、他方の当事者に不利益となったときは、利益相反行為を行った当事者は、不利益を被った当事者から、損害賠償の請求(第709条)を受ける可能性がありますのでご注意下さい。

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