作成日:2016.11.14

賃借人の義務


①    用法遵守義務

賃借人の使用収益は、契約または目的物の性質によって定まります(民法616条)賃借人の用法遵守義務もそれに準じ決定されます。

この義務に違反したときは、賃貸人は用法遵守義務の債務不履行として、賃貸借契約の解除が出来ます。

 ※ただし、その用法違反が、賃貸人に対する信頼関係を破綻しない場合には信義則上解除権を行使することは許されません(最判昭41年4月21日20巻4号72お頁)

用法違反により賃貸人が損害を被った場合には、その損害を請求できますが、請求が行使できる期間は1年(民法621条)になります。

②    通知義務

賃借物が修繕を要し、または賃借物につき権利を主張する者があるときは、賃借人は遅滞なくこれを賃貸人に通知しなければならない(民法615条)。

 ただし、賃貸人が既に知っている場合には通知を要しません。

③    賃料支払い義務

賃料は金銭その他の物でもよい。

※農地の賃貸借に関しては金銭に限られています(農地法21条)

賃料の支払い時期は、動産、建物、宅地については毎月末、その他の土地については毎年末である。

 ただし、任意規定なため当事者間で特約を結ぶことは当然可能になります。

④    目的物の保管義務

賃借人は、賃貸借契約の期間中は、特定物の保管につき善管注意義務を負います(民法400条)

⑤    賃借物返還義務

賃貸借契約が終了した場合には、明渡し目的物を賃貸人に返還する必要があります。

この際、契約締結に際し納めていた敷金については、明渡しが終了しなければ返還請求権は発生しません。

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