2019.02.20

借地権とは


●A(お客さん)

いきなりですが、ズバリ借地権とは何ですか?

●B(相談員)

借地権とは建物の所有を目的とする、地上権又は土地の賃借権のことを言います。

例えば、家を建てたいけど、土地がない…でも土地を買うお金もない…そんな時は土地を借りて、建物を建てますよね。そんな際に出てきます。

借地権がついている土地のことを『底地』とも言います。

借地権の設定を受けている人を『借地人』、借地権を設定している人(地主)を『底地人(底地権者)』とも言います。

法律用語って難しいですね…ちなみに『地上権』とありますがどういうことでしょうか?

地上権は物権、借地権は債権です。

難しいですよね…

物権はその物を直接的に支配することができる権利で、債権は、特定の人(賃貸人)に対して、土地利用を請求する権利を持っているだけです。

例えば、画家に『絵を描いてもらう』と言う契約をした場合、『絵を描いて』と主張できるのは債務者(画家)に対してだけですよね。

物権は誰にでも自己の権利を主張できます。

『この時計は自分の所有物』という主張は誰にでもできますよね。これが物権の特徴です。

ただ、現実的には地上権を設定している場合は少なく、多くは債権である賃貸借に基づく場合になります。

では、地上権のことはあまり考えなくてもよいということですね?

その通りです。

新しい法律と昔の法律で色々異なると聞きましたが、その点はどうですか?

現在の借地借家法(新法)は建物保護法、借地法、借家法を改革・統合して1991年に制定、1992年に施行(8月1日施行)された法律になります。

借地借家法が施行された1992年8月1日以前から存続する借地権に対しては、廃止された旧「借地法」が、引き続き適用されることになっています。

主な違いは下記になります。

①借地権の存続期間

新法では建物の種別に関係なく一律に30年、

旧法の場合、堅固建物と非堅固建物で存続期間が異なり、堅固建物で30年、非堅固建物で20年が原則になります。


②借地権を更新した後の存続期間

新法では、1回目が20年、2回目以降は10年が原則になり、

旧法では、堅固建物が30年、非堅固建物が20年です。

定期借地権ができたのも大きな違いですね。

定期借地権…??

『定期借地権』は『期』限が『定』められている借地権です。一般的に存続期間を50年と定め、期間満了後は地主に土地を返還する必要があります。借地権の更新や建物買取請求権などは、認められていません。

契約した時期によって、旧法か新法かの適用が変わりますので、注意が必要です。

ちなみに借地権のメリットやデメリットはありますか?

まずメリットについて解説します。

借地権のメリットとしてあげられるのは、借地人は土地を所有しているわけではなく、借りているだけなので、土地に対する固定資産税・都市計画税がかからない点が最大のメリットです。所有権を購入する(土地を買う)より安価ということです。

なるほど…借地権…メリットばかりでよさそうですね…

ただし、建物は自分のものだけど、あくまでもその下の土地は他人のものになってしまいます。
地代は当然、支払わなければなりませんし、「増改築や名義変更等の際に承諾料が発生する」点や「売却や譲渡、増改築には地主側の許可・承諾が必要」なことがデメリットとして挙げられます。

そうなのですね。
借地権関係のトラブルで多いのはどんなケースでしょうか?

当社は借地権に関する相談を多く受けていますが、多いのは相続が起きた時です。
誰がどのように分割するのかなど多くは相続の関係でもめるケースが多いです。

不動産という価値の高い財産、及び人対人という形になるので、トラブルになるとやっかいなケースは多いのが現実です。

借地権は借地権のみで売却できるのでしょうか?
住む権利を売るって概念的にできるのでしょうか?

借地権のみを売却することはできます。
むしろ底地の権利を売却するよりも、借地権を売却する方が金額的には高くなるケースが多いです。
ただし、借地権の売却は通常の不動産売買よりも複雑な権利関係なため、通常の不動産会社では手に負えないケースが多いので、専門業者に依頼することを推奨致します。