作成日:2017.10.05

取消しについて


意義:一定の事由が存在する場合において、一応は有効なものとして扱われる法律行為を取消権者の意思表示によって遡及的に無効とすること

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民法120条1項:「行為能力の制限によって取り消すことができる行為は、制限行為能力者又はその代理人承継人若しくは同意をすることができる者に限り、取り消すことができる。」

同条2項:「詐欺又は強迫によって取り消すことができる行為は、瑕疵ある意思表示をした者又はその代理人若しくは承継人に限り、取り消すことができる。」

 

取消しは、無効とは異なり、一定の者を保護するために認められる制度で、上記のように取消しができる者の範囲は限定されています。

なお、無効は原則として、法律行為の無効は、①いつでも、②誰からでも、③誰に対しても主張することができるとされています。

例1)120条1項にある高能力の制限による取り消しの場合、①制限行為能力者本人、②制限行為能力者の代理人または同意権者、③制限行為能力者の承継人が取消権者として規定されています。※ここでいう承継人とは、相続人などです。

例2)120条2項は詐欺強迫の場合の取り消しについて規定していますが、この場合は、①瑕疵ある意思表示をした者、②その代理人若しくは承継人が取消権者とされています。


※取り消しの効果

民法121条:「取り消された行為は、初めから無効であったものとみなす。ただし、制限行為能力者は、その行為によって現に利益を受けている限度において、返還の義務を負う。」
民法取り消された法律行為(意思表示)は、当初から無効であったものとみなされます。

※追認の効果

民法122条:「取り消すことができる行為は、第百二十条に規定する者が追認したときは、以後、取り消すことができない。」

また、取消権を放棄(追認)することによって法律行為を有効なものに確定することができますが追認を取り消すことはできません。

※無効と取消しの違い

無効は、法律行為の効力が当初から否定されます。

取消しは、法律行為の効力が一応は認められますが、取り消されると当初に遡って効力が否定されます。
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