作成日:2017.09.12
意義:
①除斥:一定の要件を満たし手続の公正さを失わせる恐れのある裁判官を、その手続における職務執行から排除すること
②忌避:除斥事由には該当しないが、手続の公正さを失わせる恐れのある者(裁判官)を、申立てに基づいてその手続に関する職務執行から排除すること
③回避:自己について除斥事由又は忌避事由が存在すると考える者が、自らその手続に関する職務執行を避けること
民事訴訟法23条:「裁判官は、次に掲げる場合には、その職務の執行から除斥される。…」
①裁判官又はその配偶者若しくは配偶者であった者が、事件の当事者であるとき、又は事件について当事者と共同権利者、共同義務者若しくは償還義務者の関係にあるとき。
②裁判官が当事者の四親等内の血族、三親等内の姻族若しくは同居の親族であるとき、又はあったとき。
③裁判官が当事者の後見人、後見監督人、保佐人、保佐監督人、補助人又は補助監督人であるとき。
④ 裁判官が事件について証人又は鑑定人となったとき。
⑤裁判官が事件について当事者の代理人又は補佐人であるとき、又はあったとき。
とあります。
裁判官自身が事件の当事者だったり、または配偶者だったり…
つまり関係性が深い場合、裁判の公平性が保てません。
そこで、裁判手続きから関わらないようにする制度を設けています。
民事訴訟法24条:「裁判官について裁判の公正を妨げるべき事情があるときは、当事者は、その裁判官を忌避することができる。」
とあります。
こちらも除斥と似てはいますが、除斥は当然に裁判手続きから関与できなくなるのに対し、忌避は当事者の申し立てがあって初めて裁判手続きから関与できなくなる点で異なります。
※ただ、忌避を認めないことが圧倒的に多いです。
民事訴訟規則12条:「裁判官は、法第二十三条(裁判官の除斥)第一項又は第二十四条(裁判官の忌避)第一項に規定する場合には、監督権を有する裁判所の許可を得て、回避することができる。」
回避は裁判官が自ら裁判を降りるという場合です。
例えば裁判官の幼馴染が当事者として裁判に関与した場合、公正な裁判が保てない恐れがありますので、自ら裁判を降りることになります。その他の記事
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