作成日:2019.03.04

民法改正(相殺)


コンテンツ番号:314

相殺について詳しく教えてください

詳細解説

相殺って?

相殺とは、「互いに同種の目的の債務を負担している場合に,自己の相手方に対して有している債権と相手方に対して負担している債務とを対当額で消滅させる意思表示のこと」

例:Aが10万円Bにお金を貸しています(甲債権)。一方のBはAに20万円お金を貸しています(乙債権)。

甲債権と乙債権の対当額である、10万円で相殺すると、BのAに対する10万円の債権だけが残る場合です。
詳細解説

相殺することにより、手間が省けますよね。

また、預金を担保にし、借り受けた場合で、返済できない場合に預金債権と相殺するのも一つの例になります。

ただ、金銭債権となす債務(例えば、絵を描く等)は同種の債権とは言えないため、相殺することができません。

改正でどうなる?

相殺部分での改正のポイントは不法行為により発生した債権による相殺です。

現行の不法行為債権による相殺については以下の規定があります。

(不法行為により生じた債権を受働債権とする相殺の禁止)

民法509条:「債務が不法行為によって生じたときは、その債務者は、相殺をもって債権者に対抗することができない。」

債務が不法行為によって発生してしまった場合には、相殺することができません。

この理由は大きくは2つあり、①不法行為の誘発を防止、②現実の弁済による被害者保護という理由からです。


それでは、AB双方が交通事故を起こし、互いに不法行為債権を有している場合はどうでしょうか。

例)A→不法行為に基づく損害賠償債権⇒B

    ←不法行為に基づく損害賠償債権←


仮にBが無資力である場合、Aは相殺できず、自己の債務の三全額弁償することになってしまいます。

これでは、あまりに不公平ですよね…


そこで、相殺禁止となる不法行為債権となる債権を限定することにしました。

①加害者の悪意による不法行為に基づく損賠賠償の場合、

②生命・身体を侵害するような不法行為に基づく損害賠償

とすることで均衡を図るようにしています。
独自の入札システムで借地権・底地を売却