作成日:2018.07.17

底地の相続前対策~完全な所有権不動産への買い替え~


コンテンツ番号:251

私の実家は代々の農家で、土地だけは多くあります。

その土地も田畑や山から、地域の人に住居用に貸している土地まで、いろんな種類があります。

私も高齢で、息子3人は都心で就職してしまい、一度生前に財産を整理しようと思っています。

特に、地域の人に貸している土地に関しては、そばに私がいるから今は良いですが、離れている息子たちに任せるのも大変でしょうし、田舎の地代というのも微々たるものなので、うまい具合に整理できないか考えています。

子供たちに迷惑をかけないようにうまく処分する方法はありますか?

1、底地

本件の地域の人に住居用に貸している土地はいわゆる「底地」にあたります。

「底地」とは借地権付の土地の所有権のことを言います。本来所有権があると、使用・収益・処分は自由にすることができます。

しかし、「底地」(借地権付きの土地)は、借地人が土地を使用しており、地主(賃貸人)は使用することはできません。

そのため、完全な所有権の場合に比べてその価値は低くなってしまいます。

また、本件では、息子3人がいるとのことですが、相続が発生すると、息子らは底地を相続し、また、法定相続分で相続する場合は、法定相続分である3分の1ずつの共同所有ということになってしまいます。

複雑になってしまい、トラブルの火種を残すだけです。

子供たちの代になると財産の整理は、より複雑になってしまう可能性が高くなるため、早めに整理するに越したことはありません。

それでは、実際に売却する場合はどのような方法、ポイントがあるのか解説していきます。

2、売却の方法

底地を売却し、代金を得られれば、推定相続人である、息子たちはそれぞれの相続分に従って、現金を簡単に分配することができるようになります。 

底地を処分(売却)する方法としては、次の3つが考えられます。

借地人に売却すること

売却して代金を得る

底地を売って、完全な所有権不動産を買う

(1)①借地人に売却

底地は、なかなか買い手がつきません。仮に、買い手がついても、買取価格は安めになってしまいがちです。

その理由は、上記のよう使用する制限が加えられてしまい、完全な所有権とは言えないからです。

ただ、借地人が買い取ってくれれば、借地人が完全な所有権を手にすることができます。

底地を一番欲しいのは借地人、ということがあります。

もちろん、土地を変えないから、居住用に土地を借りて住んでいる場合もあります。

ただ、本件のように長きにわたって契約関係がある場合には、借地人側にも十分な資力があるかもしれません。

まずは、借地人に底地を買ってもらえないか打診すると良いでしょう。

(2)売却して代金を得る

借地人に売れればよいのですが、売ることが難しい場合や、価格が折り合わない場合は、借地人への売却を諦めるしかありません。

第三者に売却する方法を考えていきます。


底地を売却する場合は、大きく二つの方法が考えられます。

ⅰ)買取業者に買い取ってもらう
ⅱ)仲介業者を介して第三者に買い取ってもらう


両社とも業者が関係する点では同じように思えます。

しかし、ⅰ)の買取業者が直接買う場合、買取業者は少しでも安く買おうと、値下げ交渉をしてきます。

なぜなら、仕入れ(買取)価格と第三者への売却代金の差額が利益になるため、少しでも安く買取れた場合の方が、利益が大きくなる可能性が高いからです。


一方、ⅱ)の仲介業者を介する場合、仲介業者は買い取るわけではなく、あくまで、第三者への仲介になります。

仲介業者の多くは、取引のある投資家らに話を持ち掛け、実際に買い取ってくれるか等、交渉してくれます。

ⅰ)の直接買取業者が買い取るよりも、より、客観的な立場で売却のことを考えてくれる可能性が高いです。


もちろん、投資家らに価値が薄いと判断されれば、買い取ってもらうことはできない可能性があります。

不動産屋といっても色々な形態がありますので、まずは、仲介業者に相談、それで買取先が見つかりそうにないなら、買取業者に行くという検討方法が良いかもしれません。

(3)③底地を売って、完全な所有権不動産を買う

また、底地を売却するまでは同じですが、底地を処分し、完全な所有権不動産を購入し、運用していくという方法もあります。

不動産は物件によっては、資産運用価値が非常に高くなります。

本件の場合、底地が複数あるとのことですが、その全部を処分し、完全な所有権の不動産に買い替えるというのも一つの方法です。

その後は、相続が発生した際に備えて、家族信託を利用することで、相続人の思い通りに財産を分配することもできます。

 


売れそうもない底地…

そう思う底地でも売却できる場合があります。

まずは、状況なども踏まえて一度ご相談ください。

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