作成日:2017.09.06

サブリース会社が倒産した場合の入居者の行方


altサブリース会社が倒産した場合の入居者の行方

Aは自己の資産形成をしたいと思い、自己所有物件にサブリース会社Bを介して、入居者Cらを集め始めました。

しかし、サブリース会社Bが倒産してしまいました。

入居者との関係はどのようになるのでしょうか。

altサブリース会社が倒産した場合の入居者の行方

1、サブリース会社を利用した場合の法律関係

サブリース会社を介する場合、法律的には又貸し(転貸借)となります。

つまり、Aとサブリース会社Bが主たる賃貸借契約を結び、その契約を元にCらに転貸借をしていることになります。

民法620条:「賃借人は、賃貸人の承諾を得なければ、その賃借権を譲り渡し、又は賃借物を転貸することができない。」

とありますが、賃貸人が又貸し(転貸借)を承諾していることになります。

民法613条:「賃借人が適法に賃借物を転貸したときは、転借人は、賃貸人に対して直接に義務を負う。」

とあり、適法に転貸借が行われた場合には、転借人は直接賃貸人に対しても義務を負うことになります。

本件の場合、サブリース会社BはAに対し直接義務を負い、入居者CはBにも義務を負うだけではなく、Aにも義務を負うことになります。

2、サブリース会社が倒産した場合の法律関係

さて、本件ではサブリース会社Bが破綻してしまいました。

そうすると、主たる賃貸借契約は終了することになると考えられます。

主たる賃貸借契約が終了する以上転貸借も終了することになります。

※親亀がこければ、子亀もこけるイメージです。

賃貸人Aと入居者Cらとの関係ですが、入居者は建物から退去しなければならなくなるのが原則です。

ただ、Aとしても入居者には出て行ってほしくないと思います。


そのような場合は、直接入居者らと契約を結ぶことで、住み続けてもらい家賃収入を得ることは可能です。

3、大家(賃貸人側)・入居者側のリスク

賃貸人Aと入居者Cらと直接賃貸借契約を結べるのであれば、従前のままで何も変わらないのでは?と思うかもしれませんが、リスクも当然発生します。

(1)大家(賃貸人側)のリスク

①大家さんに振り込まれていない家賃相当分が支払われない。

入居者Cらは直接Aにも義務を負っているため、Aから賃料請求があった場合は支払う必要があります。

しかし、すでにサブリース会社Bに支払っている場合、は二重に支払う必要はないため、AとしてはBの未払い賃料を回収できない可能性があります。

※倒産してしまっているようなサブリース会社から全額回収できる可能性は少ないでしょう。

②サブリース会社Bが倒産した場合、管財人とのやり取りをしなければならなくなります。

③サブリース会社を介さず、入居者Cと直接賃貸借契約の締結をできるとはいっても、入居者が再契約をしない場合があり、空室が多く出てしまう可能性があります。

(2)入居者のリスク

一方入居者のリスクとしては…

①再契約の必要性

主たる賃貸人と再契約を締結しなければ住み続けることはできません。

②サブリース会社に支払った敷金が返還されない可能性があり、大家さんとの再契約をする場合、再度支払わなければならない場合もあります。

③賃料の高騰

従前の契約と同条件で賃貸借契約ができるとは限らず、賃料が高騰する場合も考えられます。

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